ロボット時代の到来
アメリカ発の世界的金融危機を受け、多くの方から「今後の不安」を訴える声が日を追って増えてきた。
私の使命である「明るい未来を県民の皆様に約束すること」を柱に、これからの神奈川が光り輝くための産業の4つの要素について考えます。
4つの要素とは
- 他国にはない、素晴らしい農業
- 最先端のロボット産業
- 他国に負けない電気自動車
- 最先端のナノテク
です。
その中のロボット産業についての展覧会「ROBO JAPAN2008」がパシフィコ横浜で開催され、見学して参りました。
まず興味を引いたのはアザラシ型メンタルコミットロボット「パロ」。セラピー・ロボットです。すでに「アニマル・セラピー」では、人と動物との触れ合いにより、人を元気付ける「心理的効果」、血圧や脈拍を安定させる「生理的効果」、人々のコミュニケーションの輪で愛を提供し活性化する「社会的効果」などが確認されています。しかし、アレルギー、感染症、噛み付きなどの理由で、病院や高齢者向け施設などでは動物の導入が困難です。
「パロ」(写真1)は「ロボット・セラピー」を目的として、抗菌加工などを施した人工毛皮で覆われ、人工知能と、多数のセンサーや複数のモーターによって自律的に行動し、人々との相互作用に反応します。来場者の多くがこの愛らしいアザラシ型のパロくんに触って、笑顔を作っている光景が嬉しく、忘れられません。
総合警備グループ「ALSOK」。警備員とロボットを融合させた新しい「セキュリティシステムReborg-Q(リボーグキュー)」(写真2)。
このロボットは
- 各種センサーによる異常探知
- ICカードを利用した出入り管理
- 自動巡回
- 見たものを常時録画
- 消火活動
- 階層間移動
を見事にやり遂げます。また、病院内で物を人間に代わって届けるロボット等、今までの常識では考えられない性能の向上が図られていました。
その他、多数の企業のロボット事業を見てまわりました。
2年前の総務企画常任委員会で京浜臨海部で県が行っているロボット開発について「これだけの予算を出して、何を目標に事業を進めているのか」を質問したことが思い出されます。
この展示会を見て、これからはロボットと共に歩む人生・世界がすぐそこまで確実に来ているのだと確信しました。
平成20年10月14日