神奈川県議会議員 鈴木ひでし 鶴見区選出 公明党

2009年の年頭にあたって

新年早々、実父の死から葬儀と、人生の中でこれほど慌ただしい正月を送ったのは56年の人生で初めてである。ある意味で年初から、このような文章から始めてよいのか、とも思ったのだがお許しをいただきたい。
さて、2009年の干支が「丑」。お邪魔をした会合で、挨拶をさせていただく時、この「丑」にちなんだお話をさせていただいている。漢書では「丑」を「曲がる」とか「ねじれる」という意味を表すそうで、芽が出てもなかなか曲がって表面に出てこない、すなわち殻をなかなか破れない年だそうだ。確かに昨年末より「百年に一度の危機」とマスコミや世間が叫んで久しいわけだが、それでは逆に、年頭の抱負として「明るく元気に殻を破る一年」としたい。
危機という言葉に「危」あぶないという意味と「機」機会という二つの意味がある。よくピンチとチャンスという言葉の意味がこれにあたるか。アメリカのオバマ次期大統領が現今のアメリカ経済の建て直しの為のグリーンニューディールを打ち出した。これもピンチの中で生まれる新しい形での雇用の創出が起こるであろう。同時に、このダイアリーでも過去にも取り上げたが、ロボット産業の台頭。昨年テレビ番組で取り上げていた東京大学のロボット研究所がすでに家事を行うロボットを完成させたと言う報道は、これから「一家に一台のロボット」という時代の流れを加速させることは間違いないと思うのと同時に現在、一家に一台の自動車と同じ保有台数が将来起これば、大変な経済を担う新たな分野の誕生ともなる。
某大学の教授が19世紀は「石炭経済」20世紀は「石油経済」そして21世紀は「太陽経済」と呼んでいた。太陽光発電、ソーラーパネル、電気自動車、農業の活性化、森林の見直し等々、太陽経済を発展させる要素は一杯ある。景気とは「気」である、との言葉を借りれば「元気」「やる気」「負けん気」「本気」が干支である丑年の殻を破る唯一の私たちの武器となるかもしれない。失業、派遣切り、大恐慌、正社員の首切り、就職内定の取り消し、暗い話を挙げればきりがない。また不安を煽ることを商売にしている人々もいる。
せめて今年は自分の心を前向きに持ち、元気に精進したい。心はどうもとうとタダであるから…。

平成21年1月15日

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