神奈川県議会議員 鈴木ひでし 鶴見区選出 公明党

9. 県立特別支援学校高等部知的障害教育部門の通学支援について

質問要旨

県立特別支援学校のスクールバスの乗車対象者は、原則として、小・中学部の児童・生徒と、視覚障害、肢体不自由教育部門の高等部の生徒であるが、学校毎の実情を踏まえて、知的障害教育部門の高等部の生徒についても、スクールバスの乗車を認めるようになってきたと承知している。
 しかし、学校によっては、小学部と中学部の児童・生徒だけでスクールバスがいっぱいになり、高等部の生徒が乗れる席がないというところもある。こういう状況にある生徒にとっては、将来の自立と社会参加に向け公共の交通機関を利用するという考えがあるにせよ、本人が毎日安心して通学できる方法を考えていかなければならない。
 そこで、県立特別支援学校高等部知的障害教育部門の生徒の通学支援について、どのように考えているのか、所見を伺いたい。

教育長答弁要旨

教育関係についてお答えします。  県立特別支援学校高等部知的障害教育部門の通学支援についてです。
 高等部知的障害教育部門の生徒は、卒業後の就労など、自立と社会参加に向け、教育の一環として、公共交通機関を利用し、自力で通学することを原則としています。
 しかし、障がいの程度や、公共交通機関の状況等によっては、自力通学が難しく、スクールバス通学を希望する生徒もいます。そうした場合、各学校でスクールバスの空席の状況を勘案しながら、乗車を認めてきました。
 こうした中、県教育委員会では、高等部知的障害教育部門の生徒のスクールバスの利用希望状況を、この5月時点で、各学校が把握している範囲で、聞き取りを行いました。その結果、スクールバス乗車の希望を、実際に学校へ申し出たものの、満席で乗車できていない生徒は、4校で、11人いることが分かりました。
 この11人の生徒は、保護者が、毎日行き帰りの送迎をしている状況にあります。 
 今後、高等部知的障害教育部門においても、障がいの重度・重複化の生徒の増加が見込まれています。
 私としては、特別支援学校における、生徒の学びを保障するという観点からも、保護者の負担を軽減し、必要な通学支援を図ることが課題と認識しています。
 この課題へ対応していくためには、現行のスクールバスの運行体系の見直し、改善や増車を図る、あるいは、学校の介助員が付添い、公共交通機関を利用する等の方法が考えられます。
 そこで、今後、高等部知的障害教育部門の通学については、自立と社会参加に向けた通学を基本としつつ、支援が必要な生徒にどのように対応していくのか、それぞれの学校と子どもたち一人ひとりの実情に合わせて、具体的に検討してまいります。
 以上でございます。

要 望

知的障害教育部門の方々に対する温かい答弁ありがとうございました。
 3月16日から我が党も「小さな声を聴く力」というキャッチフレーズで、今活動しています。小さい声、確かに11人なのかも知れませんが、本当に現場の方々が汗を流して日々働く中で、本当にこういう事が困っているという中の、一つの大事な大事な一例です。色々な活動の中で、ご苦労を一杯聞かせて頂いたところです。
 900万人を超える県民の中のほんの11人かも知れませんが、こういう声をしっかりと形にしていくというのも、我が党の方針でございます。
 今、教育長から、前向きに一人ひとりに対して、そのような手当をいただけるとの答弁、私も大変感謝申し上げます。

<<戻る 「令和元年第2回定例会」へ